季節の変わり目は体調の変化に注意

昔から「季節の変わり目にはめまいがする」「天気が崩れる前には頭痛がする」など、気象の変化によって持病が悪化することを「気象病」と呼んでいます。
その中でも、うつや不安といった気分障害にまつわるものを、佐藤先生は「天気痛」と名づけ、研究しています。
天気痛は、天候が変わりやすい春や低気圧が続く梅雨、台風の多い秋などに要注意です。

春は日々の寒暖差や、低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わる気圧変動が大きい季節です。
寒暖差に対応するため自律神経の一つである交感神経優位が続くと、エネルギー消費が増え、疲れやだるさを感じやすくなります。
自律神経には、体を活動的にする交感神経とリラックスさせる副交感神経があり、2つがバランスをとりながら、心臓や腸、胃、血管などの臓器の働きを司っています。
この自律神経、自分の意思ではコントロールできず、ちょっとしたストレスでもバランスが乱れてしまいます。

春は気温の寒暖差とともに、気圧の変動によっても、自律神経のバランスを崩しやすい時季です。
気圧が下がったり上がったりすると、耳の奥にある内耳が敏感に感知します。
内耳とは、中耳のさらに奥に位置し、三半規管や前庭など体のバランスを保つ気管が集まっている部分です。
内耳が感じ取った気圧低下などの情報は、内耳の前庭神経を通って脳に伝達され、それによって自律神経はストレス反応を引き起こし、交感神経が興奮状態になります。
その結果抑うつやめまいの悪化、心拍数の増加、血圧の上昇、慢性痛の悪化などの症状が現れます。

もともと人間は、ある程度の外部環境ストレスには耐えられるようになっています。
そのバランサーとして機能するのが自律神経です。
自律神経が正常に機能するためには、暑い場所では汗をかくことが必要です。
しかし、空調が完備された環境で暮らしていたり、昼夜逆転するなど生活リズムが乱れたりしていると、自律神経が整いにくくなってしまいます。
その結果、気圧の影響についていけない体になってしまうのです。

気象病にならないためには、重要なのは天気や季節変化から受ける影響を少しでも減らし、痛みなどで体調を崩してしまう回数を減らすことです。
そのため、自律神経を整えて寒暖差や気圧の変動に耐えられる体づくりを心がけましょう。

 

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