座りっぱなしはなぜ疲れる?

テレワークが増え、ろくに運動をしていないのに、体が疲れるようになったという話をよく聞くようになりました。
テレワークで通勤がなくなることはうれしいことかもしれませんが、通勤のために歩いたり、階段を上ったりすることは、体にとっては運動になっていました。
それがなくなると、運動習慣がない人は、どんどん運動不足になってしまいます。

運動などで体を動かすことで、人間は筋力を維持することができます。
しかし、体を動かさず、じっとしている時間が長くなると、筋力はどんどん衰えていきます。
そして、筋力が衰えた状態で体を支えようとすると、疲労を感じやすくなります。
実は、ずっと座りっぱなしで仕事をしているよりも、ときどき仕事を中断して少し歩いたり、立って仕事をしたりする時間を作ったりするほうが疲労を感じにくいという研究結果があります。

なぜ、座りっぱなしのほうが疲れを感じやすく、立ったり歩いたりもするほうが疲れにくいのでしょうか。
はっきりとした理由は分かりませんが、座りっぱなしを中断して立ったり歩いたりすることが心理的にも気分転換になったり、短い時間でも歩くことが自律神経のバランスを整えたりする効果があるのではないか、といった可能性が考えられます。
ほかにも、立ったり歩いたりすることで、血流が増加することもプラスに働くでしょう。
血液は、心臓から押し出されたあと、脚の静脈を通るときに重力に逆らって進まなければなりません。
そのため、脚の静脈の周辺にある筋肉が収縮・弛緩を繰り返すことで血管を圧迫し、血液を押し出す“ポンプ作用”が必要になります。
座りっぱなしだと、脚の筋肉が動かないので、ポンプが働きにくく、脚に血液などの体液がたまりがちになります。
つまり、脚がむくみやすくなります。
一方、立ったり座ったりを繰り返したり、歩いたりすることで、脚の筋肉がギュッギュッと血液を押し出してくれるのです。
こうして血流が増加すると、たまっていた疲労物質が流れ出ていくので、スッキリします。
逆に、血流が少ない状態だと、疲労物質がたまりやすく、疲れがとれにくいのかもしれません。

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