eスポーツが高齢者へ普及

コンピューターゲームやビデオゲームなどの対戦型ゲームを競い合うeスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)。
高齢者のプレイヤーも増えるeスポーツの市場規模が近年、日本において急速に成長しつつあります。
そうした中、最近では脳の活性化を図る健康スポーツとして、シニア世代にeスポーツへの参入を促す動きも出始めました。
その先駆け的な存在となったのが埼玉県さいたま市に誕生した「さいたま市民シルバーeスポーツ協会」です。

さいたま市民シルバーeスポーツ協会は、「ゲーム=若者」の競技という既成概念を壊し、シルバー層に特化してeスポーツの普及振興を図る団体として2018年に発足されました。
eスポーツを高齢者の健康増進を図るための手段として捉え、130万人政令指定都市から全国に向けて新たなトレンドを発信する、というのが同協会の目的です。
シルバーeスポーツ大会の開催や市のセーフコミュニティ高齢者の安全対策委員会との提携、全国都道府県高齢者諸団体へのシルバーeスポーツ普及などを活動方針として掲げています。
今やeスポーツは世界的に普及が進みつつあり、将来的にオリンピック競技に採用されるのではないか、と見通しを立てる有識者も多いです。シニア層の中で趣味とする人が登場しても、何ら不思議ではないでしょう。

eスポーツが高齢者の脳を活性化させることを示す研究は、近年数多く報告されるようになっています。
例えば東北大学野内教授らが行った研究では、ビデオゲームの「脳トレゲーム」を使った認知トレーニングが、高齢者の実行機能と処理速度を向上させることが明らかにされています。
ゲームで遊び、楽しむことが、高齢者の認知機能の維持・向上につながることが改めて証明されたのです。
さらにアメリカのカリフォルニア大学サンフランシスコ校では、被験者である高齢者にカーレースのテレビゲームを4週間にわたって計12時間やってもらう、という検証実験が行われました。
ゲームのような複数の作業を同時に行う「マルチタスク能力」は、高齢になると衰えるのが通例です。
しかし4週間の実験により、被験者の能力はゲームを一切しなかった20代よりも高く、マルチタスク能力は半年たっても維持されたままだったといいます。
このゲームは同大学の研究チームが特別に開発したものでしたが、この実験により、適切に設計されたゲームで訓練を行えば、加齢により衰えた認知能力を改善し得ることが示されたわけです。

 

 

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