理想の体重とは
健康づくりにおいて肥満は糖尿病や動脈硬化をはじめとする心疾患や脳血管疾患など生活習慣病を引き起こします。
そのため減量をしたり、日々の生活で体重が増えないようにしたり肥満対策を心掛けている方もいます。
しかし、肥満だけが病気の引き金になるだのではなく、実は痩せすぎも健康への影響はあります。
成人では国際的な標準指標であるBMI(Body Mass Index:体格指数)を用いて肥満の判定を行います。
BMIとは、体重と身長から算出する肥満度を表す数値。計算の仕方は、体重(kg)÷〔身長(m)の二乗〕です。
BMIが25以上は肥満と判定され、生活習慣病のリスクは高まります。
またBMIが18.5未満の低体重、いわゆる痩せ(るい痩)も体調不良や病気のリスクが高まります。
高齢者ではコレステロールなどの血液検査の結果が気になり、油脂類を極端に減らしすぎたり、身体的機能が低下したり、食欲低下や食事量が減少したりすることで、体重が減ります。
高齢者でBMIが18.5未満になると低体重の状態になりのリスクが高まり、免疫力の低下、創傷治癒遅延、筋力低下による転倒から寝たきりなどの状態を引き起こしやすくなります。
高齢者にとって低体重は、さまざまな健康障害に直結する危険性があり注意が必要です。
低栄養や筋力低下などにより健康を崩しやすく、介護が必要になる前段階の状態を「フレイル」といいます。
フレイルの状態が続くと、向こう3年間くらいの間に、フレイルでない場合と比較して以下のような「健康障害の危険度」が増加することが分かっています。
・転倒の発生 1.3倍
・移動能力の悪化 1.5倍
・日常生活での自立度の悪化 2.0倍
・初回入院 1.3倍
・死亡 2.2倍
また、低栄養に陥ることでリスクが高まる疾患には、がん、慢性心不全、慢性腎臓病、慢性呼吸器疾患などがあります。
体重と疾患を見てみると、男女とも標準とされるBMIが22だと肥満と関連する糖尿病、高血圧、脂質異常症などの病気に最もなりにくいとされています。
年を取ると量を食べるのが難しくなるかもしれません。
なので、少しカロリーが高めのものを意識して摂るように意識してみましょう。
ファストフードでもいいかもしれません。
筋肉をつけるためには運動も必要だと考える人が多いでしょう。けれど、まずは食べることが優先。
タンパク質を摂っておけば、少なくとも今の筋肉量はキープすることが可能です。
年齢が上がるごとに、必要な栄養素は変わっていくもの。
食生活に対する意識もアップデートして、健康長寿をめざしましょう。
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