お盆玉など出費も痛い…高齢者を襲う「盆明けうつ」予防策

 

「孫の顔が見られるのはうれしいんだけど、“お盆玉”とか出費がねえ」と嘆くシニアは少なくない。

ちなみにお盆玉とは、お盆の時期に子や孫にあげる小遣い。正月のお年玉みたいなものだ。

あおぞら銀行の今年の「シニアのリアル調査」(全国の55~74歳の男女約2000人を対象)によると、今年、お盆玉をあげる予定の人は約34%で、予定金額は平均5800円と前年並み。

さらに「帰省してくる子や孫がいる」と回答した約64%のうち約半数が「帰省にかかる交通費を負担」と答えている。その額、平均で約3万円ナリ。帰省中に交通費以外で使う金額は平均4万4500円というから、そりゃ嘆きたくもなる。

「確かに出費も痛いですが……」と、京都在住の茂さん(70)はこうボヤく。

「長男が小学生の孫2人を連れ、毎年、律義に帰省してくれるんです。ありがたいとは思いますが、孫は2人とも男の子。かわいいけど、正直ギャアギャアうるさくてかなわない。年々体力は衰えるし、帰った後はもうヘトヘト……疲労と脱力感で抜け殻みたいになってしまいますよ」

その逆もある。

「賑やかな孫が帰ってしまって、静かになった自宅にひとり残されると、孤独感に襲われる。憂鬱な気分になります」と、愛知在住の和子さん(73)はタメ息をつく。

長期のお盆休み明けはブルーに。五月病のような“盆明けうつ”になるのは、どうやらサラリーマンだけに限った話ではなさそうだ。

「確かに盆明けうつを訴えるシニアは増えていますね」と、全国介護者支援協議会理事長の上原喜光氏はこう言う。

「うつ状態から軽い認知症に進む恐れがありますから、要注意です。高齢者は変化に弱くなるので、子や孫の帰省で急にテンションが上がり、いなくなった途端に急に下がるというのがよくない。“熱”を徐々に冷ましてあげることです。帰省した後はほったらかしではなく、1カ月ほどは3、4日に1回ぐらいのペースで『その後、どうだ?』などとマメに連絡を入れる。電話でもメールでも構いません。徐々に静かな日常生活に戻してあげるというケアが必要なのです」

精神的にも体力的にも衰えてきたシニアにとっては、年1回の顔見せより10回の電話の方がありがたいこともある。

 

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