イートインで介護 高知の2事業者がスーパーと新事業

介護事業者の福の種合同会社(高知市)とアイ・エム・シーライフステージ(同、IMC)は地場スーパーのサンシャインチェーン本部(同)と組み、2月から新しいデイサービス事業を始める。
店舗のイートインコーナー(飲食スペース)に事業の場を設け、スーパー内での買い物などを通じて高齢者の心身を元気にする。

新しく始める事業は介護保険で比較的軽度の要支援1、2の区分に入る人を対象とする。
介護保険者の高知市は施設に通うデイサービスとしてこのほど認可した。
サンシャインが高知市内に構える11店のうち、「ベルティス」「クラージュ」の2店がデイサービスの拠点となる。
福の種が「ベルティス」、IMCが「クラージュ」をサービスの提供場所にする。

2社は店の営業日にイートインコーナーの半分のスペースを使う。
ベルティスの場合は約14平方メートルを想定している。
残る半分のスペースは通常の買い物客が使用する。
福の種はそこで午前と午後、それぞれ1時間ほど15人ずつ要支援の人にサービスを提供する。

サービスでは介護事業者が利用者宅に車で迎えに行き、市北部のベルティスに集まる。
到着後、イートインコーナーに設けた場所で血圧と体温を測定し、服薬と食事の摂取状況をスタッフがチェックする。
その後、体操で体をほぐしてもらう。

体操後、高齢者に歩数計を付けてもらい買い物に繰り出す。
ショッピングカートを操作しながら歩くことで足腰を鍛えるのはもちろん、品物を選ぶという行為で「自宅の冷蔵庫に何が残っていたか記憶を呼び起こすほか、財布の所持金からいくら使うか計算するといった経済活動も行い認知機能の維持に役立てる」(福の種)。
買い物を終えると自宅に送り届ける。

介護保険で要支援の認定を受けた人がデイサービスなどの通所型サービスを受ける場合、週1~2回の利用が目安となっている。
今回の事業もこれと同じ利用方法を検討している。
介護保険の1割負担で要支援1の高齢者は週1回の利用で1337円を支払う。
「買い物リハビリ」ともいえる今回の事業は運転免許を返納した後期高齢者が主な利用者になるとみられる。
いわゆる高齢者の「買い物難民」問題は公共交通機関が衰える地方で深刻化する。
買い物が難しくなった人は家に閉じこもりがちになり心身の機能が衰える。

スーパー運営のサンシャインは、場所の使用料金は取らない。
「高齢者の自立した生活をどう保つかという地域の社会的課題の解決に役立てたい」(同社)考えだ。
高齢者の「買い物リハビリ」は全国で広がるが、介護事業者はスーパーやショッピングセンターにテナントとして入居し賃貸料を払うのが一般的だという。

福の種とIMCは地域密着の中小事業者だ。
まずは2月からの事業開始で利用動向を見極め、スタッフと送迎車のやりくりをしながら、サンシャインの高知市内の他店舗でも展開したいとしている。

 

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