入れ歯を毎日手入れしない高齢者、肺炎発症リスク1.3倍

 

入れ歯の手入れを毎日はしない65歳以上の高齢者が肺炎を発症するリスクは、毎日手入れをする人より1・3倍高いという研究結果を東北大などのチームが発表した。75歳以上に限ると、リスクは約1・6倍に高まった。高齢者の肺炎は命にかかわるため、入れ歯清掃の重要性が示された形だ。英電子版科学誌に掲載された。

入れ歯の清掃が不十分だと、付着した細菌が増殖。唾液や食物と一緒に気管に入ると、肺炎のリスクが高まる。高齢者の場合、のみ込む力の衰えが要因だが、頬周辺のマッサージや発声練習で改善できる。相田准教授は「口の機能が低下するオーラルフレイルの予防も重要だ」と指摘する。

 桜井薫・東京歯科大名誉教授(老年歯科学)の話「入れ歯の手入れが高齢者の健康に及ぼす影響を調べた意義のある研究だ。入れ歯を使っている人は、残っている歯や舌の清掃も丁寧に行ってほしい」

 

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